写真で振り返る思い出の新幹線 〜 現美新幹線

JR東日本から2025年内に山形新幹線E3系「つばさ」の運行終了が発表されています。E3系は荷物輸送専用として残るものの、旅客用はE8系に統一されます。

当初、秋田新幹線用として登場したE3系ですが、そのうちのR19編成は現美新幹線に改造され、新潟から越後湯沢を定期運行していました。本記事では、私が撮影してきた現美新幹線の写真を紹介します。

現美新幹線の運行期間は2016年4月から2020年12月まで

現美新幹線は2016年4月29日から運行を開始しました。当時既に運行を開始していた500 TYPE EVA以上に異様な外観を持った新幹線を早く見たくなり、運行開始直後の2016年5月1日には最初の写真を撮っています。客席窓を無くして側面全体を花火の写真にしてしまった漆黒の新幹線が線路を走る姿に興奮しました。

発表時のニュースリリースを読むとJR東日本は「現代美術」という言葉は使わずに「現代アート」と表しています。他のJR東日本のニュースリリースでも現代美術という言葉を見つけられません。「現美」というからには「現代美術」を意味しているはずですが、何か理由があるのでしょうか。

「現美」の語源をJR東日本の公式発表から見つけられませんでしたが、車内は現代アーティストたちによる現代美術が鑑賞できるようになっており、まさに世界最速芸術鑑賞というフレーズが相応しい列車でした。

運行終了まで撮りに行きたかったのですが、2020年春から始まったコロナ禍のせいで遠征を諦めてしまい、最後を見届けられなかったことが残念です。

現美新幹線の全車両の写真

現美新幹線の側面は左右で異なります。「左右」は進行方向によっては逆になってしまうので、この記事では以下のように表すことにします。

  • 東側の側面 … 越後湯沢駅から新潟駅に向かっているとき、右側となる側面
  • 西側の側面 … 越後湯沢駅から新潟駅に向かっているとき、左側となる側面

東側の側面

現美新幹線の東側の側面は、11号車と13号車にしか客席窓が無く、他の車両は花火の写真で埋め尽くされています。

西側の側面

西側の側面は13号車だけ客席窓が無くなっています。14号車から16号車の車窓から反対側の壁に芸術品が並んでいる様子を捉えており、貴重な光景を記録することができました。現美新幹線はまさしく世界最速で駆け巡った美術館だったことが分かります。

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