高精細で巨大な編成写真をどうやってSNSでシェアするか
TrainScannerを使って編成写真を作ると、とても横に長〜い写真が出来上がります。
例えば、現美新幹線(E3系R19編成、2016年4月〜2020年12月運行)の編成写真はこんな感じで撮り残すことができましたが、オリジナル写真のサイズは 39,958 x 1,700 ピクセルです。下の写真はブログページに収まるように縮小して 1,600 x 68 ピクセルにしています。

オリジナルの編成写真は高精細で車体の文字もはっきり読めるのですが、上の写真では文字どころか台車やパンタグラフさえも見るのが難しいと思います。X(Twitter)でシェアできる写真サイズも最大で4Kピクセル程度です。3等分して3段にすれば解像度は3倍にできますが、先頭車両のGENBI SHINKANSENの文字がギリギリ読める程度です。

先頭部分を切り抜いて1,280 x 720ピクセルにすればGENBI SHINKANSENの文字がはっきりと読めるので、写真の解像度はこれくらい欲しくなります。

画面に入り切らない写真は動画にしてスクロールすると良さそう
そもそも幅が40,000ピクセル近くあるような巨大な写真をパソコンのディスプレイで等倍表示すると、編成写真の一部分だけがディスプレイ上に表示されてスクロールバーを動かす操作が必要です。
それなら、横長の編成写真を動画にして再生ポジションをスクロールバーの代わりにすればよいのではなかと考えて作った動画がこちらです。
動画の再生ポジションは編成写真の表示位置そのものになります。つまり、横スクロールバーと同じ役割になります。
動画の上段には編成全体の写真を入れてあるので編成の雰囲気が分かるようになっていますし、横スクロールによって高精細に撮れた編成写真をSNSで共有できるようになりました。
ちなみに、X(Twitter)ではプレミアム会員では4K動画のアップロードができるそうですが、そうでない場合は1,280 x 720が動画の上限サイズになります。
編成写真を動画にするツールを公開しています
tsutilというツールで横長の編成写真を動画に変換することができます。tsutilはMac/Windows/Linux用のデスクトップアプリケーションです。
tsutilはPythonで作っており、uvやPythonのpipなどを使うことが前提になります。以降ではuvでの使い方を説明します。
uvをインストールしたら、ターミナルアプリを開いて以下のようにコマンドを入力してtsutilをインストールします。
mkdir tsutil
cd tsutil
uv python install 3.12
uv python pin 3.12
uv venv
# LinuxではwxPythonを予めインストールする。以下はUbuntu 24.04の例。
# uv pip install -v -U -f https://extras.wxpython.org/wxPython4/extras/linux/gtk3/ubuntu-24.04 wxPython
uv pip install git+https://github.com/yamakox/tsutil.git
以下のコマンドでtsutilが起動します。
uv run tsutil


tsutilのメイン画面(メニューボタン)から「ステッチング画像から動画に変換」を選択して動画への変換ツールを開き、「Browse」(ファイルの選択)ボタンを押して編成写真のファイルを選択します。
編成写真が読み込まれたら、生成する動画の条件を設定し、「ステッチング画像から動画に変換する…」ボタンを押して動画ファイルを保存します。